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あなたのホスピタリティを障がい者の方々へむけてみましょう ・・・ 追記

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以前載せたコラム「あなたのホスピタリティを障がい者の方々へ向けてみましょう」に関して、いくつかお問い合わせを頂きました。自分たちのホテルや旅館、飲食店でも取り組んでみたいがどうしたらいいか、という「動き」の相談もあり、うれしい限りです。


ただ私たちが気になったのは「お体が不自由な方や知的障がいの方々がかわいそう」というお気持ちが強い点です。もちろんこの気持ちを否定はしませんし、大切だと思います。ただ、私たちはビジネスとしてこの障がい者の方々への取り組みを普通にやって頂きたいのです。

「かわいそう」という気持ちだけではボランティアになってしまい、ビジネスとして成立しません。

なぜビジネスにこだわるか、それはきちんと私たちが利益を上げてそれを継続できることが、結果的には障がい者の方々の日常生活にもプラスになっていくからです。

障がい者割引など大いに歓迎ですし、検討することもお勧めです。しかし利益を出す、次につなげる、継続する、それが大前提です。


私の祖父は目が不自由で、私は小さい頃「おじいちゃんは目が見えなくてかわいそう」と言ったことがあります。その時に祖父が「目が見えないのはなんでかわいそうなんだろう?おじいちゃんにとってはこれが当たり前なんだ。空を飛んでいる鳥から見たら、人間は空を飛べなくてかわいそう、って思っているかもね。自分にあって相手にないものがかわいそう、ということは自分の勝手な想像かもしれないよ」と答えられたことをいまでもよく覚えています。

その時は祖父の本当に言いたいことがあまり理解できませんでしたが、いまははっきりとわかります。健常者はどうしても自分たちを基準に考えてしまいますが、障がいのある方々、特に生まれつきの方々にはそれが日常です。それを理解し「健常者中心に作られた日常生活」においてその方たちが不便に思われることをお手伝いする意識、そんな気持ちでビジネスに取り組んでもらえたらと思います。

私たちは健常者として日常を送っており、この文面が障がい者の方々の気分を害したり、それは違うなどというご意見もあるかと思います。まだまだ気づきや気配りが浅く、その点は大変申し訳ございません。

ただいろんな考え方があるのもわかりますし、ホテルや旅館の事業再生プランの一つとして障がい者の方々にスポットをあてるのは「ブルーオーシャン戦略+障がい者が気持ちよくご利用頂ける施設を増やす」という戦略でもあります。


自分の経験上得てきたものをいまはビジネスに活かす。その結果、お取引先も障がい者の方々も助けになる可能性が大きい、だからこそこの件に取り組んでいます。

やれること、やれそうなことはやる。それで喜んで頂けるお客様が少しでも増えそうであればやる。ホスピタリティ産業に関わる皆さんはそんな気持ちでこの件検討してみてください。



写真:Pixabay · 魅力的なフリー画像 https://pixabay.com/

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