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エリアマーケティング ・・・「お客様の居住地の見える化」に取り組みましょう

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ホテル・旅館・飲食店は、ご宴会や祝賀会・法事など近隣/地元のお客様のご利用もかなり多いと思います。私たちが事業再生・業務改善にお伺いした時、まず最初に尋ねる項目の中に「エリアマーケティングはどんなことをしていますか?」という問いがあります。


これに対し、一般的には下記のような答えが返ってきます。


■ 同業他社の価格帯を調べ、同じような水準にしている/少し安くしている

■ この地域でウケがいい料理/お酒は○○なので、その品ぞろえを充実させ、また切らさないようにしている

■ 自社のお客様は○○町や○○区の方が多いので、対象エリアを絞ったポスティングやチラシPRを行っている

■ 近隣のお客様/リピーター様には割引券や会員クーポンを配っている


など、たぶんどなたでも思いつく/やっていることでしょう。

エリアマーケティングにはいろんな内容がありますが、今回「お客様のエリア・居住地を正確に把握していますか」という点に絞って取り上げます。貴社のお客様はどのエリアが中心ですか?や、どのあたりからいらしゃいますか?等と尋ねると、区や町単位で答えられることがほとんどです。


あるホテルでこの点を改善して売り上げが急増した例を取り上げます。ある程度大きな町にあるシティホテルですが町の中心街からは少し離れ、中心部のホテルに対して宴会部門が大変苦戦していました。このホテルで行ったことは、下記のとおりです。簡単に言えば「お客様の居住地の見える化」です。


■ 現在のお客様、過去のお客様、一度しかご利用のなかったお客様など、LTVを基にいくつかのセグメントに分類/ご住所まで一覧化

■ その一覧表を Google Map のマイプレイス/マイマップに読み込み、Map上にお客様の居住地を表示(無料でできます)

■ 地図上で「お客様の居住地の見える化」を実施、一目で「自社お客様はどのエリカが多いのか」がわかります。


その地図から何を読み取るのか、ここからが実際の改善点になります。


■ お客様が多いと思っていた○○町は、国道〇号線沿いは多いが県道〇号線沿いは極端に少ない。

 → 路線バスの関係で、県道〇号線沿いのお客様はそのホテルが利用しにくい状況でした。このあたりのお客様には「送迎バスサービス付プラン」を造成し、大幅な集客につながりました。

■ 他のホテルも多い○○町は、一度しかご利用のないお客様が多い。

 → このようなお客様には、他のホテルが実施していない、例えば中華メインのご宴会や飲み放題の種類を増やした特別プラン、またそのお客様だけのオリジナルプラン(企業向けご宴会プランなど)を準備し、他社との差別化を図り提案/リピートご利用につながりました。

■ ○○町は遠いからそんなにご利用はない、と思っていたら予想より多い。

 → そのエリアを調べたところ、大きな宴会場を持っているホテル・旅館・飲食店がなく、潜在的なニーズ・ウォンツ・デマンドが眠っていました。電車やバスなど交通の便もよく、かなり離れた場所ではありましたがそこにポスティングを行ったところ、驚くほどの集客増となりました。


その他、いろんな施策があるのでここでは書ききれません。皆さんもきっといろんなことが見えてくると思います。

エリアマーケティングの一環として、ぜひこの「お客様の居住地の見える化」をやってみてください。



Image by Kirk Fisher from Pixabay 

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