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大手やファンドに買収されることなく、皆さんにはただただ生き残って欲しい

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今回、出張であるお宿さんに宿泊しました。当社のお取引先ではなく、その地では有名な老舗の大型館です。ただ、1泊2日の滞在を通して、過去に改善した幾つものお宿さんと同じ問題・危険性を感じ、とても心配になりました。

接客レベルや料理内容、清掃や清潔感。いずれも評価できる点はほぼなく、滞在中は終始残念な気持ちで過ごしました。また見た感じ、ご利用の半数以上がインバウンドのお客様です。それがダメということではなく、元々は国内からの集客メインだった館がインバウンドに頼らざるを得ない状況になっている点が気がかりです。

多分、ご自身たちでもどうにかしなくては、と対策・対応はされていると思います。まず、この様な宿で早急にすべきことは、全体としてどのような宿に改善していくか(兼 ブランディング)を明確にし、それに合った模範となれる人はいるのか / いなければどうやって教育し、コアメンバーにしていくか、などの検討です。【ギャップ分析】を行い、本来のあるべき姿を明確にします。

大事なことは、行き当たりばったりではなく、しっかりと詳細に検討して改善の仕組みを作る / 模範を示せる人を据える(管理職)/ 動きの核になる人やグループを作る(若手の実働部隊)/ 漠然と働いている各スタッフに個々の目標と多少の責任感(やりがい)を持たせる、などです。私たちが過去に組織改革・改善を担当させて頂いたケースでは、口コミ評価で1.0以上上がった宿も多く、また今も下がっていません。私たちが離れた後も、むしろ上がっています。1人1人に意識と力が付いているからです。

改善の着火には多少時間がかかります。ただ、スタッフの誰かに少しでも火が付くと、徐々に周りにも燃え広がります。全然やる気のない人たちでも、周りから温められていきます。改善の火が付いた宿は強い。私たちがサポートを終えても自走できます。

スタッフ達には「どんな宿を目指しているか」を伝えましょう。「どのようにしたらよいか」を教えましょう。「どう動いたらよいか」を見せましょう。

自分たちで改善できない場合は外部のコンサルタントに頼むのは有効な手段です。自分達とは全く異なった新たな視点と知識、スキルを提供して貰えます。当社に頼んで下さいという営業の意味ではありません。有名なコンサルティング会社でも知り合いのコンサルタントでも構いません。それが現実の状況なんです。誤解を恐れずに言うと、このような宿にはもう時間がありません。取り返しがつかなくなる前に、早急に対策を打つべきです。「ずっと改善に取り組んでいるが、なかなか効果が見えない」と感じているお宿さんも、同様の状況かもしれません。

しっかりとした改善の仕組みを作る。そうすれば改善・改良の流れは整います。大手やファンドに買収されることなく、本当に皆さんには生き残って欲しい。いまそこにいる皆さんで、その素敵なおもてなしをしっかりと守り続けて欲しい。

私たちの願い、起業理由はただただそれだけです。


Top Image by Joshua Woroniecki from Pixabay

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