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マーケティングを基に生み出された商品やパッケージの例

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最近TVを見ていて「プリンは3個、ヨーグルトは4個パックなのはなぜか」という話題を久しぶりに思い出しました。


コンサルタント時代にホテル新人教育でこの話をしてマーケティングに興味を持ったスタッフさんも結構いたので、改めて企業のマーケティング好例を取り上げます。普段自分がふと疑問に思って調べたことも合わせて載せておきます。



■ プリンは3個、ヨーグルトは4個パックで売られているのはなぜか


これは「お父さんが食べるか食べないか」ということが基準、というのが一般的に言われている理由です。


プリンがまだ高価だった頃、昼間のおやつとしてお母さんと子供二人 または子供三人が食べられるように(その当時の平均的な家族構成を基に過不足なく)3個パックになったようです。


またヨーグルトは、健康ブームを反映しお父さんも食べることを前提に4個パックになったらしいです。


現在はこれ以外の個数で売られているものも見かけますが、当初はこのような理由を基に設定されたようです。



■ Let’s Note はなぜ高いのに売れているのか


Let’s NoteはビジネスノートPCとしてはダントツに人気のあるPCです。かくいう私も出張移動中のいま、Let’s Note でこのコラムを書いています。初代Let’s Noteからずっと使い続けており、現在は8代目のLet’s Noteです。


なぜ高いのに買ってしまうのか。それは言い方は悪いですが Panasonicのマーケティングにまんまと引っかかっているからです。以前コラムで取り上げた STPを基にセグメンテーションを定め、そこに徹底的にヒットする商品開発を行った結果です。


「外回り営業担当」というまさに動き回るビジネスマンをターゲットに「軽さ」「長時間駆動」「堅牢」「十分なインターフェース」・・・ マーケティングで得たお客様の声を商品開発に反映させた結果、高くても満足度が高い、費用対効果の高いPCが出来上がりました。



■ ヤクルトのパックにはなぜストローが付いているものと付いていないものがあるのか


私もヤクルト愛飲者です。本当はヤクルト400を飲みたいのですが、スーパーでは購入できない為、もっぱら普通のヤクルト中心です。


スーパーで購入する際にストロー付きと付いてないものがあり、蓋の形状や液体の粘度などを比べたのですが違いがわかりませんでした。調べたところ、これはヤクルト公式HP (http://www.yakult.co.jp/faq/) に回答が載っていましたので、そのまま引用します。


→→→ 引用部分


ストローの添付について、お客さまからは「飲みやすくて便利」「ないと困る」というお声を頂く反面、環境面への配慮からストロー添付自体の廃止を強くご希望されるお客さまからのお声も多数いただいたため、これらのご意見を参考に検討を重ねた結果、5本パックはストロー付き、10本パックはストローなしと、いずれかを選択していただけるようにしました。なお、コンビニエンスストアで販売しているNewヤクルト6本パックには、ストローがパックの幅より長いため添付していません。


←←← 引用終


悩んだ割には「なんだよそれ・・・」という回答でした・・・。ここで新たな疑問として、ヤクルト5本や10本パックはなんとなく「キリがいいから?」や、ヤクルト400の7本パックは「1週間分」だとわかるのですが、6本パックの意図が分かりません。調べてみましたがいまのところわかりませんでした。どなたかご存知ですか?



■ 缶コーヒーはなぜ「ml」ではなく「g」で表してあるのか


ちょっとした時に缶コーヒーはよく飲みますが、なぜ 190g など単位が「g」なんだろうと思ったことがあります。


缶コーヒーを詰める際90度以上の高温で詰め、冷えてくると体積が減ります。また販売時に温かい/冷たいでは若干「体積」が違う為、mlだと表示と異なる場合が生じ、温かくても冷たくても変わらない「重さ」で表すようにしたそうです。


これは「温かい/冷たい」両方で売る飲み物は同様の表記になっているようです。



■ 豆腐にはなぜ真空パックと通常パックがあるのか?


真空パックで日持ちする豆腐もよく見かけるようになりましたが、通常パックの豆腐との違いは「保存技術の進歩」と「コスト」でした。


通常の「水の入った豆腐」がなぜ真空パックにならないのかは、やはり個人商店レベルのコスト負担問題が大きいようです。


また、そもそもなぜ豆腐に水が入っているのか、崩れにくくするためだろうという予測はついていましたが、タカノフーズ 公式HP (http://www.takanofoods.co.jp/contact/other.shtml) に回答が載っていたのでそのまま引用します。


→→→ 引用部分


豆腐は衝撃に弱いため、水がクッションの役割をしています。また、空気に触れていますと雑菌が繁殖しやすくなりますので、空気を遮断する意味もあります。(充填豆腐は容器の中に隙間なく入っていますので、水は必要ありません。)


←←← 引用終


その他、このコラムを書きながら「小袋がつながったお菓子(吊り下げ菓子と呼ぶらしいです)をよく見かける理由」や「缶コーヒーが小さい理由」「納豆や豆腐が3個パックの理由」などを調べましたが、あまりにもコラムが長くなるのでもうやめておきます。こんな疑問をマーケティングに興味を持つきっかけにして貰えたら幸いです。

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