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ミッション・ビジョン・バリュー そして ペルソナ

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企業、そしてそのスタッフが目指すべき姿や姿勢、理想像などを端的な言葉で表したものがミッション・ビジョン・バリュー(MVV)です。MVVの説明は今回省略致します。ご参考までに、当社のMVVは下記ページに掲載しております。

https://delighting.co.jp/blog/mvv/


さて、やがて新入社員が入社する時期になりますが、この時期はよく「新入社員は自社のMVVを本当に理解し、行動に落とし込んでもらえるのだろうか?」という相談をお受けします。

結論から言いますと、期待するだけ無駄です。入社前に一般企業でアルバイトしたり、目的意識を持って自ら勉強している人たちには少しは期待できます。ただ、大多数の新入社員たちはそもそも社会人としての経験がありませんので、「期待するだけ無駄」というよりも、「期待する方がおかしい」のです。


MVVや今年のスローガンなどを決めるのは、企業のトップや経営に関わる部署・人たちです。これ自体は、会社のあるべき姿・進むべき方向を示すために必要なことです。問題なのはその決めたことを、「これでみんなが理解してくれて、意志の統一ができる」と勘違いしてしまう点です。

まず、これらを決めた人たちは熟考を重ね、自分たちの頭の中にはその決定プロセス・背景まで叩き込まれています。いわば、プレゼンの為に練りに練ってどんな質問にも答えられるレベルの計画書を「どうぞ!」とばかりに差し出した状態です。対して、他のスタッフは表紙に書かれた計画書を「ふ~ん」と眺める程度です。この温度差を十分に理解していないと、上層部で空回りするだけです。

またもう一つの大きな問題は、そこに書かれている内容をどれだけ説明されても理解できないスタッフも大勢いる、という点です。ホテル・旅館・飲食店では、若いスタッフ~後期高齢者、中卒~大学院卒、外国の方で日本語がまだ苦手な方など、実に様々な人たちが働いています。この人たちに一律にMVVを理解させ、同じ方向へ向かわせることは非常に困難です。


このことを大前提に私たちが冒頭のような相談を受けた場合、MVVと合わせてペルソナを設定してもらいます。ペルソナはすごく簡単に言えば、「普段の生活スタイルまで具体的/詳細に設定した、自社が理想とする顧客像」です。


ペルソナに関する内容は下記ページをご参照ください。

ペルソナ・・・ビジネスにも自己成長にも「ペルソナ」は非常に有効です



このペルソナは「架空の顧客」ですが、このお客様(ペルソナ)に対して、まずどのようにアプローチするのか/どのような接客をするのか/どんな料理を出すのか/リピーターになっていただくにはどうするのか、などをカスタマージャーニー(カスタマージャーニーマップ)にまとめます。

MVVは一般的には文字だけで表され、少々難しい言葉が使われいてることも多々ありますが、ペルソナは架空の顧客とはいえ具体的な生活スタイルを設定するので、接客業に携わるあらゆるスタッフにイメージしてもらいやすいものです。


このペルソナを設定すると、自社をご利用いただくためには/気に入っていただくには/リピートしていただだくためには、などの考えや施策を共有したり、スタッフそれぞれが考えて実行していくこともできます。

難しい言葉でMVVを理解させようとするより、ペルソナを設定して、このお客様にご満足いただくことを考えていく方が多くのスタッフには理解しやすく、また腹落ち~実際の行動につながります。


自社のMVVを設定されている企業は、ぜひペルソナを考え、そのカスタマージャーニーまで描いてみてください。



* 文中後半、ペルソナ~カスタマージャーニー に関しては、こちらの記事をご参照ください。

 

顧客エンゲージメント・・・お客様は優先的に自社を選んで頂けますか

 

マーケティングファネル・・・リード(見込み客)に興味を持たせ顧客にする






写真:photoBさんによる写真ACからの写真

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