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顧客エンゲージメント・・・お客様は優先的に自社を選んで頂けますか

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顧客エンゲージメント」という言葉をご存知ですか?エンゲージメントとは契約、約束などを表す単語です。

顧客エンゲージメントとは、自社とお客様がどれだけ強く結びついているか、お客様がどれだけ自社製品を愛してくれているか、その状態を表しています。このエンゲージメントが強ければ強いほど(獲得、最適化・・・)、以前取り上げた顧客ロイヤルティやLTVを戦略に活かせます。


ある雑誌に一例が載っていたので引用します。

会員カード100枚以上持っている女性たちを集めたグループインタビューで、「ある日突然、すべての企業の会員カードからポイント付与と割引特典が一切なくなったら、それでもこの企業の会員カードだけは持っておきたいと思うものはありますか」という調査を行ったことがあるそうです。

答えは全員が「ゼロ」でした。企業と顧客は単に損得勘定だけでつながっている状況です。

また別の調査では、情緒的に満足している顧客は取引回数が増加したり取引関係が長期化したりする一方、合理的に満足している顧客は不満足な顧客と何ら変わらない行動をとることが示されています。

*上記2例 : 日経BPムック マーケティング基礎読本 より


この様に損得勘定だけでつながっている顧客は長い目でみた時には離れていく可能性が大きく、以前取り上げた「顧客ロイヤルティ」「LTV」とはかけ離れた存在となります。新規顧客・リピーターの獲得に「会員カード」「ポイントカード」の導入は大きな効果を生み出しますが、そこからさらに踏み込んだ戦略が必要です。会員カードの発行数や、SNSでの「いいね!」の「見た目の数」だけでは本当の顧客エンゲージメントは測れません。

顧客エンゲージメントを意識して戦略に活かすには「ペルソナ」を設定し「カスタマージャーニー(カスタマージャーニーマップ)」を作成します。これは自分たちの理想とするお客様が「商品やサービスの認知段階」~「ほかの方々へお勧めしてくれる顧客ロイヤルティのレベル」までの過程、段階(ジャーニー)をまとめた表(マップ)です。カスタマージャーニーマップ、またはカスタマージャーニーで検索するとたくさん出てくるので、わかりやすいものを見つけてみて下さい。


以前、事業再生を担当した旅館では、定年退職をしたご夫婦をペルソナとし、その方々がどのようにその旅館を知り、興味を持ち、資料を取り寄せたり情報を調べたり、そこから予約方法を調べ・・・ さらには旅館に来るまでの道中の楽しみ、ご到着後の楽しみ、お土産・・・ どのような場面でその旅館をみんなに紹介して頂けるか 迄、詳細に検討しました。

私たちは企業戦略にとって「ペルソナ」は必須だと思っています。この「ペルソナ」が自社に対してどのように興味を持ち動くのか(カスタマージャーニー)、そして最終的に自社製品・サービスを愛してくれ(顧客ロイヤルティ)、一生使い続けてくれるのか(LTV)につながっていきます。

それが顧客エンゲージメントです。


マーケティング用語が多いので少々理解が難しい点があるかもしれませんが、ぜひこの流れは頭に入れて下さい。わかりにくい点は説明しますので、お気軽にお声掛け下さい。


写真:Pixabay · 魅力的なフリー画像 https://pixabay.com/

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