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聾者(ろう者、ろうあ者)の方に手招きされたこと

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ついさきほど仕事の途中で歩いている時、道の反対側からパンパンという音がして振り向くと、小さなおじいさんが手を叩き、手招きしていました。何も言わず、こちらを見て手招きをされています。

普段なら「怪しい人だ」と思って知らぬ顔して通り過ぎますが、なんとなく気になったので近くに行ってみました。

するとバッグからペットボトルを取り出し、栓を回す仕草とお辞儀を繰り返されたのです。私は一瞬「あ、海外の方なのかな?」と思い、英語で話しかけてしまったのですが、実際は聾者の方で手の力も弱いご様子でした。

蓋を開けてお渡しすると、何度も何度もお辞儀をされて去って行かれました。


これはほんの数分の話です。1,2分だったかもしれません。ただ、非常に多くのことを考えさせられました。

この方に呼ばれて今回なぜ私が寄って行ったのかは自分でもわかりません。ただ、普段「怪しい人だ」と思って無視していた人の中にも、このように困っていた方がいらっしゃったかもしれません。

また、私はこの方を見ただけでは聾者の方/身体障がい者の方だとは気づかず、勝手に「日本語の話せない海外の方」だと脳内変換していました。私には、実家を出るまで一緒に住んでいた(今も元気な)聾者の伯父が身近にいるにも関わらずです。


いまこのコラムを書きながら、何とも言えない気持ちです。私たちが想像する以上に、身体障がい者の方々にはご苦労が多いんだろう、と改めて痛感した一瞬の出来事でした。

この経験を何かに活かせないか、考えてみます。



Image by truthseeker08 from Pixabay

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