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ニーズとウォンツ ・・・ 交通機関の一日乗車券でお客様のご要望に細かく応えた例

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「お客様のニーズを把握し応える」・・・ よく聞くビジネスの基本です。

ただ、お客様の欲求には「ニーズ」と「ウォンツ」、さらに「デマンド」があることはご存じですか?一括してニーズという言葉でまとめられますが、ニーズとウォンツ、デマンドは分けて考えた方がより細かく対応できます。

このニーズとウォンツ、およびデマンドの違いに関しては、下記の別のブログで解説していますのでご参照ください。


■ ニーズ/ウォンツ/デマンド・・・お客様や自分の心にある欲求を区別しましょう
https://delighting.co.jp/blog/needs-wants/



ある海外の交通機関から相談を受けた際、一日乗車券の話題になりました。いまではどこにでもある交通機関の一日乗車券ですが、これを電子化/アプリ化する際に他社と差別化を図りたいというご相談です。

この内容を検討するにあたり、まずお客様のニーズとウォンツを分けて考えることにしました。今回の例ではデマンドは置いておき、ニーズとウォンツに焦点を当てます。

詳細な内容はこの企業内容になりますので省略しますが、簡単に言えばお客様が絶対に欲しい機能・サービスがニーズ、あったらいいなと思われている機能・サービスがウォンツです。ニーズ部分は基本設計に組み込むとして、ウォンツ部分は予算の関係でどこまで取り入れられるかを検討しました。


結果から言えば、まず基本的な機能として24時間の一日乗車券、12時間の半日乗車券を準備しました。これはニーズ部分であり、また他社とは差別化が図れない部分です。

では他社と差別化を図れるウォンツの部分は何か?これはお客様のご希望の時間数での乗車券、またこの時間からこの時間までという時間指定での乗車券、その2種類を追加したことです。

私たちも出張した際、一日乗車券や半日乗車券を利用することがあります。ただこれが実は使いにくいのです。

例えば出張先に早朝着の場合、一日乗車券は明朝には使えなくなっています。また半日乗車券では夜にちょっと出かける時に使えなくなっています。

これが自分で「16時間設定」にしたり「午前7時~午後9時」等設定できると、その人の予定に合わせて(ウォンツに合わせて)購入できます。料金は1時間ごとの設定とし、料金も日本円換算でほんの数十円単位の差はありますがお客様には嬉しい選択肢となりました。


紙ベースでの乗車券はこの対応は難しいですが、アプリ対応ではこのようなきめ細かいお客様対応ができます。

自社の商品・サービスでも、ニーズとウォンツ(さらにはデマンド)を分けて考え、そこにビジネスチャンス・他社と差別化できることを見つけましょう。



Image by Pexels from Pixabay 

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