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ブランディングで気を付けていること。番外編

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 ブランディング。言葉はよく聞くし、何となく憧れるけど、どうやっていいのかよくわからない。そんなご相談をよく受けます。同じような宿・店の方も多いと思います。そもそもの提供サービスの質向上は当然ながら、加えてPRやSNSなど各種発信で印象付けを行っていきます。一般的な内容は様々なサイトや記事で見つけられますので、自社に合ったものをご参照ください。

 今回のコラムで取り上げるのは、結構見落としがちですが、実は宿・店の印象をものすごく悪くしていることです。一般的なブランディング書ではあまり見かけない小さなことで、あえて「番外編」と名付けておきます。華やかなブランディング戦略とは違う、地味で細かな部分です。でもこれはお客様の印象に直結しています。周りの人たちと意識のすり合わせをすれば、すぐに改善に取り掛かれる点です。ぜひ自社に置き換えて考えてみて下さい。


■会社名の入った送迎車や社用車の運転が荒い

 これはもう「うちはダメな宿です!」と宣伝して回っているようなものです。送迎車はまだ意識が高いのか、そんなに多くはありません。ただ、社用車のバンやワゴンなど裏方利用の乱暴車は珍しくありません。どんなに立派なハードやソフトを揃えていても、それだけで台無しです。


■宿・店の裏で、スタッフがうんこ座りでタバコ吸っていたり、様々な悪口を言っている

 これは裏路地を歩いていると、結構な確率で遭遇します。いまは飲食店スタッフの喫煙に厳しいお客様もいらっしゃいますが、そこを許したとしても吸う時の恰好は気を付けたい点です。ブランディングしようとしている宿・店ですから、それなりに良い印象を求めているはずです。

 裏は気を許してしまいます。その気持ちはよくわかりますが、裏側で静かな分、話す内容まで聞こえます。造り的にそのような宿・店では特に気を付けたい点です。店舗内で客席に近いスタッフルームや、駐車場の一部に張り出した従業員スペースも同様で、スタッフ同士の会話内容が聞こえます。


■委託先とのブランドイメージ共有が出来ていない

 多くの宿・店では、大型ご宴会や催事の際に人材サービスを利用しています。それ自体は良いのですが、中には「単に人を寄せ集めた」「笑顔もなく、ただ料理を運ぶ」だけのヘルプが派遣されてくることがあります。実際に何度もクレームを経験しました。お客様にとっては「そのホテルのスタッフ」でしかありません。自社スタッフとしてお客様に関わって頂く以上、自社の考えや理想像を出来るだけ共有しましょう。フロントやご宴会だけでなく、清掃やバックヤードをお手伝い頂ける方々にも同じです。


■関係先の印象がそのまま宿・店にも反映されている

 それなりのクラスホテルに勤務していた際、玄関前のタクシー待機場で、でかでかとスポーツ新聞を読んでいたり、シートを倒して寝ているドライバーさんがいました。お疲れだったり、客待ちで暇なのはよくわかります。ただ、お客様からはホテル入口+タクシーが一つのまとまった印象になります。正装のドアマンの前には、どんなドライバーさんが似合うでしょう?協力を求めたい部分です。たまに「帰りのタクシーがダメだった」と、宿の口コミが下げられている投稿も見かけます。


 ブランディングは、大きなこと・目立つこと・煌びやかなことばかり取り上げられます。そこが大切なのは否定しませんが、実際はこのような地道なことの積み重ねです。そしてこれは「ブランディングするぞ!」など大きなことを言わなくても、普段から気にしたいことです。

 是非、自社に置き換えて考えてみて下さい。

 上記をよりご理解頂ける内容を、こちらのコラムにまとめてあります。併せてご覧ください。


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