19.04.03
表象 ・・・ 冷静に事実を見極めるべき時に意識して省くもの
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事業再生や改善の現場で「先入観」「思い込み」「決めつけ」ほど邪魔になるものはありません。最初はどの現場でも、「どうせ~だから」という決めつけからくるやる気のなさとの闘いです。
ある程度の年齢の人たちは、こうしたらこうなる、これをやったら結果はそうなる、などいくつかの経験値を持っています。それが毎回同じことが起きる「絶対に変化しない事実」であれば、その経験値は非常に意味のあるものです。
しかし、ほとんどの事例ではその経験値とは違った結果がいくつもあり、自分の想像とは違う着地になることも多々あるはずです。
この以前の記憶や経験、イメージを思い出したりすることを表象といいます。Wikipedia から引用します。
■■■ Wikipedia ■■■
表象(ひょうしょう、英: Representation、仏: Représentation)は、一般には、知覚したイメージを記憶に保ち、再び心のうちに表れた作用をいう(イメージそのものを含めて呼ぶこともある)が、元来は「なにか(に代わって)他のことを指す」という意味である[1]。類義語に、記号、イメージ、シンボル(象徴)[2]がある。
■■■ Wikipedia (終) ■■■
英語の Representation には代表という意味もあり、自分の中にあるいろんなイメージや経験値から、その事例に対する代表的なイメージや思いが記憶の中からまた現れてくる、ということです。
以前のイメージをまた思い出し、どうせ~という気持ちになることは、再生や改善には非常に邪魔な部分になります。まず皆さんは、自分を含め部下やスタッフなどすべての人間にはこの表象という作用があることを念頭に置いておきましょう。
その上で、改善を行うときにはできるだけ事実だけを洗い出し、客観的にそれを見ることが出来る姿勢を意識します。
以前ご紹介したマンダラートを活用してみて下さい。(https://delighting.co.jp/blog/mandala/)
中心に改善したい内容などを書き出します。それについて考えられる事実を周りに書いていきます。その一つ一つに対してまた周りに事実を書き出していくのですが、その時に自分やスタッフの主観、気持ち、感想、意見が入っていないかチェックしていきます。
この事実だけを抽出する作業は、実は非常に難しいことです。どうしてもどこかに誰かの個人的な意見や感想、思いが入っていることが多々あります。
ただ、事業再生や改善を行う際にはまず「事実のみ」が必要になります。そのために、表象という作用を意識しながら、マンダラートを活用し、事実のみを洗い出せる力を磨いていきましょう。
Pixabay · 魅力的なフリー画像 https://pixabay.com/
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