18.10.01
競争地位戦略・・・自社の市場での地位を認識し戦略に活かそう
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自社の戦略を練っていく時、重要なことの一つに「自社が属するマーケットで自社のポジションを正確に認識する」ことが挙げられます。
マーケティングの第一人者 フィリップ・コトラー が提唱した有名な「競争地位戦略」を基に考えてみましょう。
市場に対する優位性で、企業を四つに分類しています。
1. マーケット・リーダー
その市場においてトップシェアを誇る企業。セブンイレブンやコカ・コーラ等が該当します。
リーダーの戦略の特徴は「市場の拡大」です。自社の売り上げやシェアを伸ばす為に自社の強みをより活かしたり、新たな市場を開拓していきます。このトップ企業の動きでその市場全体の動向が決まることも多くなります。
2. マーケット・チャレンジャー
大きなシェアは持ちつつ、2,3番手に位置する企業。ローソンやファミリーマート等がわかりやすいと思います。
リーダーと同様の動きをすることもありますが、あえてリーダーが持つ強い商品に対抗する商品を出したり、新たな付加価値を持った商品やサービスを産み出したり、価格を安くしたり、リーダーと差別化を図る戦略が行われます。
3. マーケット・フォロワー
ある程度のシェアは持っていてもシェア拡大ではなく上記1,2の成功戦略に追随していく企業。
成功した戦略をフォローしていくので、大きな失敗をすることなく効率的な利益確保をしていきます。最近は「透明な味のついた飲み物」が次々に出てきています。
4. マーケット・ニッチャー
マーケットシェアは小さいがリーダーやチャレンジャーが狙わない市場の中のニッチ部分(隙間)を狙う企業。
よく取り上げられるのが小林製薬です。CMや広告を見ていても、よく思いつくなぁと感心するようなニッチな市場商品を出していますよね。
中小企業や個人企業はフォロワーかニッチャーに当たります。
まず自社の戦略を立てる時、フォロワーでいくのか、ニッチャーになるのかよく考えましょう。
資金や人材が豊富であれば両方追うことは可能でしょうが、小資金・限られた人材であれば集中投資すべきです。
フォロワーであれば先行する企業のマーケティングと販売戦略を常にチェックし、フォロワーとして遅れない様に気を付けます。情報収集が遅いとフォロワーのフォロワーになります。
ニッチャーであれば、市場の中で開拓されていない部分を血眼で探し考え抜きましょう。それが以前取り上げた「ブルーオーシャン戦略」や「パレートの法則」に繋がっていきます。
写真は私物のフィリップ・コトラー「マーケティング・マネジメント」など著名な書籍です。どれも非常に分厚く値段もそれなりにしますが、手当たり次第に様々な本を読み漁るよりこの数冊を読めば様々な基礎が詰まっています。
初めて読んだ時は疲れ果てて意味もよくわからず終いでしたが、経験を重ねながら何度か読み返していくと腹落ちします。
機会があればぜひ読んでみて下さい。
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