18.10.14
LTV・・・自社を愛して下さるお客様を逃さない
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皆さんの商品やサービスを愛して下さるお客様はどのくらいいらっしゃいますか?すぐにお名前やお顔が浮かぶ方々も多いことでしょう。このお客様方は私たちの商品・サービスに対し「顧客ロイヤルティ/カスタマーロイヤルティ」を持って下さっています。
ロイヤルティとは「愛着」「信頼」「忠誠」を表す言葉で、その度合いは高い・低いで表します。あのお客様はわが社に対する顧客ロイヤルティが高い、などです。顧客ロイヤルティが高いお客様が自社にどれだけいらっしゃるのか、今後も変わらずご利用頂けるのか、これは自社の安定経営・成長に非常に重要なポイントとなります。自社の経営やサービスを改善する際、この長期的視野は非常に重要ですので、常に念頭に置いておきましょう。
この顧客ロイヤルティでよく使われるのが【LTV】という言葉です。Life Time Value の略で「顧客生涯価値」または「生涯顧客価値」を意味します。業種によってLTVの式(値)は異なりますが、例として単純な式を一つ取り上げます(実際はこの式に原価や経費、商材による利用サイクルなどを組み込んで精度を上げますが、今回は概要の説明ですので省きます)
【 LTV = 購入平均単価 x 頻度 x 継続期間 】
この式からわかるように、自社の安定経営・成長の為にLTVを高める=顧客の生涯におけるご利用総額を上げる為には
■ 購入平均単価を上げる
■ ご利用頻度を上げる/購入回数を上げる
■ 長くご利用頂けるようにする
の3点が重要だとわかります。どれか一つでも数値を上げれば、全体の結果LTVが高まります。
購入平均単価を上げるためには、メインの商品やサービス以外もお勧めして、意識して付帯売上を伸ばすことなどが挙げられます。またそもそもの商品の質をあげ、値段を上げることも検討しましょう。当社取引先では「質を上げると値段は上がる」を合言葉に、単純な値上げではなく、質を上げることによって値段も上がる/お客様も納得していただける取組をしています。
ご利用頻度を上げる為には、季節ごとの料理を出したり、イベントごとに魅力的なプランを準備したりします。その宿・店にいく動機・理由を作ります。また、ポイント制やリピーター特別割引・プレゼントなど、ご来店につながる施策を行います。
継続期間を長くするには、お客様が飽きない、そして求めている新たなサービスや商品を提供し続けていけるようにします。また逆に、変わらない安心さ、満足感も大切ですね。お客様の「いつきても満足」など、最大級のお褒めの言葉です。なお、大前提として商品自体の良さはもちろん、心地よい空間を作る3S(接客・清掃・清潔感)は必須です。
自社の既存顧客のLTVをいかに高めていくか、これが安定経営・成長の目安、そして重要な数値となります。多くの経営者やマネージャークラスにとって、上記の話は「言われなくてもわかっている」ことだと思います。しかし「言われたらわかってるけど、普段は忘れている」ことでもあります。常にアドバイスするのは「知っていること」「やっていること」「できていること」はすべて違います。知っていてもやっていなければ意味がありません。やっていてもできていなければ、これも意味がありません。
LTVがどれだけ重要なのか、一説では、新規のお客様を獲得するには既存のお客様を維持するより5倍の経費がかかると言われています(1:5の法則)。 少子高齢化やマーケットの縮小で新規顧客獲得が難しい業種では、既存顧客の維持・消費拡大が非常に重要なテーマとなります。
「知っている」だけでなく「やりましょう」、そして「できている」状況にしましょう。
写真:Pixabay · 魅力的なフリー画像 https://pixabay.com/
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