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あるお宿で始めた「自分絵ハガキDM作戦」

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 あるお取引先ホテルでの経営改善。「自社ホテルが写った絵ハガキ」が大量に余っていました。昔はどの宿でもそのような絵ハガキをよく見かけた気がします。いまもあるとは思いますが。

 弊社が経営改善を始める際、まずは無駄なものの整理に取り掛かりました。その時、この絵ハガキが大量に保管されていることを知り、ある提案をしました。それは「絵ハガキDMにすること」です。「絵ハガキDM?いろいろ問題があるんじゃない?」と思われた方も多いでしょう。いまは個人情報保護やお忍び旅行など、宿側が気を付けなければならない点が多く、DMのハードルはかなり高い状況です。


 そこで私たちが取り組んだのは、その絵ハガキを使ってお客様に「自分自身へ旅の思い出を送って貰う」ことです。


■今回の旅の思い出を絵ハガキに書き、ご自身で送り先もご記入いただく

■他に送りたい方がいらっしゃったら、その方への発送でも可

■投函は2年以内の月であればいつでも指定可(毎月末頃に、宿がまとめて投函)


 実際に投函する際には、次のような点に気を付けています。


■絵ハガキには、その時に発売されている記念切手を使用(宿側の負担。後納スタンプや一般切手は不使用)

■依頼された絵ハガキは、希望年月のファイルにまとめておく

■郵送先には週後半(木金)に着くよう、週の頭に投函する(一般的には週初めに届くより、休日である週末に近い方がレジャーへの気持ち的な余裕がある)


 この絵ハガキDMはかなりの効果があり、お客様の中には「自分の絵ハガキで、思い出がよみがえった」と、再訪問いただいた方も少なくありません。さらにいまは内容が広がり、ご自身やご家族の写真をスマホで撮影し、その場で絵葉書にしてあげたり、無地のハガキ全体にご自身で絵を描かれたり etc

 もちろん、出したくないお客様は参加されません。なので、宿側は大きな問題や条件に配慮することなく、「お客様がご自分に出すハガキ」を投函するだけです。お客様のご要望にお応えしているうちに、「自分絵ハガキDM作戦」 は大きく成長、名物になりつつあります。

お客様がご自分に出すハガキ」は、宿側の経費面でのハードルも低く、郵便代程度です。通常のPR費用と考えれば格安です。この宿では、最初はホテルの絵ハガキを使っていましたが、上記のように様々なタイプに広がっています。地域の絵ハガキでも通常のハガキ(宿の情報は何かしら印刷しておく)でも良いと思います。様々な応用ができる取組です。皆さんもぜひ検討してみて下さい。

 お取引先の了承を得て、コラムにまとめました。

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