23.04.11
各お取引先での「史上最大の作戦」
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往年の名作映画からそのまま作戦名を付けましたが、いくつかのお取引先では「史上最大の作戦」を行っています。あまり期待されても困るのでネタばらしすると、「館・店史上、最高額・最大サービスのプランを作ろう!」です。
「なんだ、そんなことか」と思われたかも?ですが、多くの宿・店のWebやOTAには、売れそうな価格帯、無難な内容のプランばかり並んでいます。私たちがあえて「史上最大の作戦」を企てている理由は、次の通りです。わかりやすいように、ホテルを例に挙げます。
■そのホテルでは、ブライダルやMICE、ご宴会を取り扱っている。
■プランを見ると、ブライダル 200万、ご宴会 1万/人など、一般的な内容が並んでいる。
■このプランを見た時、多くの見込客は「このホテルはこの程度/クラスだな」と印象を持ち、価格分類する。
仮に500万の豪華で大規模な披露宴を検討中の方がいらっしゃったら、このホテルは候補にも挙がらず、選択肢から外れます。もしこのホテルが1,000万のプランを載せていた場合、お問い合わせやご相談を頂けるかもしれません。
私たちが「史上最大の作戦」をお勧めしているのは、この点です。出来上がったプランを売りたいのではなく(売れたら万々歳ですが)、自館・自店の最大のパフォーマンス/キャパを示しておくことで、もっと高単価のお客様を取り逃さないためです。
改善を担当する時、良い意味でシェフの腕に驚いたり、国際会議ができるレベルなのに地元ご宴会のみ営業を行っていたりと、自ら能力を狭めている館・店によく出会います。それをアドバイスしても「うちには無理」と言われることが大半です。
そこで「史上最大の作戦」を考えて貰います。自分たちのスキルを棚卸し、できること/できないことを精査、その上で最大限・最高に出来ることはなにか?を見つける。それがその館・店の史上最大です。見栄や嘘ではなく、実際に自分たちができる史上最大を把握する点でも意味があります。
売れなくてもいいんです。自社最大のパフォーマンスを明示しておくことで、今までのお客様層だけでなく、より高単価のお客様にもご興味を持って頂けるきっかけになります。それを踏まえての作戦です。なので「できないレベル」はダメです。あくまで自社が出せる最大・最高の内容です。「自社の最大能力をプランで示す」、ぜひやってみて下さい。
余談ですが、当社やお取引先ではよく「~作戦」など、取り組みに名前を付けます。これは全スタッフに、短い言葉で的確にやっていることを理解してもらうためです。例えば、今回の作戦内容を考えるのは管理職・マーケ部門が中心ですが、他部署の方たちにも(最初に簡単な説明は必要ですが)この言葉だけで何をやっているのか?は、時間が経ってもよく伝わります。現場では老若男女、様々な人たちが働いてくれています。そのため、あえてわかりやすい作戦名を付けることが多いです。
以前、この件に関して少し実例を上げていますので、こちらのコラムもご覧ください。
「価値を上げる」と「価格は上がる」
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