20.03.13
売上減に対する緊急対策 ・・・ 当社がアドバイスを行った事例
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新型コロナウイルスの影響で、売上が激減しているホテル・旅館・飲食店の方々が多くいらっしゃいます。
最近はこの状況でどうやってキャッシュを稼ぐか、この難局を乗り切るための短期間の施策を考えてほしいとご相談いただきます。
その中で「他の困っている方々にも参考にして欲しい」とご快諾いただいた内容を、このブログにて共有致します。
【都市近郊の観光温泉旅館】
ある旅館さんは、普段は一泊二食付きのいわゆる「観光プラン」しかなく、お客様は激減している状況でした。観光という分野はお客様の「ニーズ」ではなく、「ウォンツ」や「デマンド」です。そのためこれまでの顧客セグメント・対象を変更し、企業や役所関係の「仕方なくどこかに泊まらなければいけないニーズ」を獲得すべく、素泊まり or 朝食付きプランを準備し、値段も近隣のビジネスホテル並みまで落としました。
ビジネスホテルと違い、天然温泉の大浴場や露天風呂、また地元の食材を活かした朝食などで差別化を図ることができ、この旅館さんはこれまでと違った客層で現状を乗り越えられています。
一般的に値段を下げてお客様を獲得するとその後また元の値段に戻すことは困難ですが、お客様も「この現状でのこのプラン」とご理解頂いており、状況が落ち着いた後は元のプラン・プライシングに戻すことは問題ないようです。
また、落ち着いたら家族や仲間と泊まりに来ていただけるという大変うれしい言葉や口コミもいただいており、近々のキャッシュフローにはある程度目途が付いた状況です。
当社のHP内ブログに詳しく載せております:
ニーズ・ウォンツ・デマンド ・・・ 苦境の時にどこに焦点を当てるか
https://delighting.co.jp/blog/needs-2/
【山間地の観光温泉旅館】
この旅館さんは山間地にあるためビジネス利用は見込めません。そのため、まずは夜間の営業(宿泊・夕食)を取りやめました。これは人件費・食材原価・光熱費などを計算すると、開けているだけで赤字がより急速に進行することが判明したためです。
その代わり、これまでやっていなかったお昼の営業を期間限定で開始されました。旅館という造りを活かしてすべてお部屋食(またはお食事処の個室)、温泉をご利用になる場合は家族風呂のみという「できるだけ他のお客様と接触しない空間づくり」をアピールされています。
リピーター様を中心に「日帰り旅行」ができるスポットとして、徐々にお客様数が回復しております。
またこの「暇な時間」を有効に使おうと、オリジナルのドレッシングやおみやげ物の開発に取り組み、第一弾として私も個人的に気に入っている料理長のオリジナルドレッシングを商品化されました。少しでもキャッシュフローを生み出す、とうい強い信念での取り組みです。
この旅館さんはお客様減のため、スタッフの半数近くは一時的にお休みになっています。この会社にまだ少し余裕があるためにできることですが、その方たちにも生活がありますので、スタッフだけでなくパートやアルバイトにも約80%分の給与を支給されています。
実際にフル稼働が再開した際に、そのお休みだったスタッフがまた戻ってきてくれるようにという社長の思いです。いったん他企業のパートやアルバイトに就いてしまうと戻ってこない事例も多くありますので、終息後の人材不足を考慮した施策です。
【カレー屋&とんかつ屋】
この2件の飲食店は店内飲食をいったん止め、店頭での持ち帰り販売のみに切り替えました。ここまではどこでも見る光景ですが、衛生面への関心がかなり高くなっているため、弁当そのものは(店頭に山積みではなく)発注を受けた後に完成させお渡しするようにしています。メニューは大幅に絞って、人気メニュー2,3点のみです。
また店内飲食を止めたため少し時間に余裕ができ近隣への配達が可能となり、外に出たくない人や留守番状態の子供たちからの注文も多くいただいています。この部分はこれまでとは違う新規客となり、既存客減を少しでもカバーできる流れとなっています。
【ヘアサロン】
極端にお客様の数が減ったヘアサロンへのアドバイスです。お客様がいらっしゃらない時間帯も多いため、一人でもいいのでお客様を入れたいというご相談です。
アピールポイントとして、近親者・友人などでのご来店を除き、基本的に同じ時間帯のお客様は一人の空間づくり。完全予約制。複数あるチェアは基本的に一日に一度しか使わない。または使用後に消毒。閉店後に毎回消毒。
シャンプーやブローの際にスタッフが近づくことに抵抗を感じるお客様には、セルフで行っていただくことも可能にし(選択肢の設定)、ご来店への心理的ハードルを下げる。
ご希望のお客様にはご来店時にマスクと薄い手袋をお渡し(お持ち帰り可)
このような「衛生への取り組み」を「いま現在のアピールポイント」として積極的に打ち出しています。
お客様とスタッフが至近距離で接する仕事ですので、この状況下では距離感を気にされるお客様が非常に多くいらっしゃいます。シャンプーのセルフ化などはサービスの低下という意見も出ましたが、いまは「ご来店いただく」ための「心理的ハードルを下げる」ことが重要です。
上記はほんの一例で大まかな概要であり、実際には各お客様からお金をいただいてアドバイスした案件ですので、具体的な内容はお伝えできません。
ただ、概要からも自社に何かしらのヒントを得てもらえるかもしれませんので、今回ブログにまとめております。
このような状況で値下げして集客しようとする方々も多くいらっしゃいます。ただ、今の状況は値段が問題ではありません。値下げしてもお客様はご利用されません。値下げした分、余計に自分の首が締まるだけです。
いま考えるべきは「値下げによる集客」ではなく、「ウォンツやデマンドではない、必要不可欠なニーズを見つける」「お客様に安心して使っていただける環境を整える」です。
上記のような緊急のご相談は、電話か訪問(交通費実費ご負担)で、5,500円/2時間税込 でお受けしております。通常の価格設定よりかなり安く設定し、できるだけ多くの方々へアドバイスできるようにしております。
うまくいかないホテル・旅館・飲食店、またいろんな業種の皆さん、お気軽に、でもできるだけ早めにご相談ください。
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