18.12.23
リスクヘッジ ・・・ チャレンジャーには必要なスキルです
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最近、山田孝之さんが「いいじゃないですか、失敗したって。リスクを恐れてやらないことの方が失敗です。」と社長にお願いする缶コーヒー ジョージアのCMが流れています。
このCMシリーズは、ビジネスパーソンのやる気に火をつけるような秀逸なものが多く、私も大好きです。
今回のこの「いいじゃないですか、失敗したって。」「リスクを恐れてやらないことの方が失敗です。」は基本的には賛成で、またある程度資金に余裕のある会社が事業拡大する上で大切なチャレンジャー精神です。
ただ、現実に目を向けてみると「チャレンジして失敗し潰れた会社」や「経営が傾いた会社」はたくさんあります。
もちろん、失敗から学べることや、また立ち上がってくることもできます。ただこれは失敗という結果から生まれた結果論であって、失敗前提ではありません。
このCMを見て「俄然やる気になった!」という皆さん、その気持ちは非常に重要です。そしてその気持ちに少しの冷静さ・客観的な視点も必要です。
チャレンジすることはあくまで「成功する」ことが目標です。「いいじゃないですか、失敗したって。」という言葉は、本来であればこのCMでは山田孝之さんが言うのではなく、社長役のでんでんさんがいうべきものです。
チャレンジさせてもらう方は成功を大前提に動き、それを見守る上司や財布のひもを握る方が心の中で「まぁ失敗してもいいじゃないか」と思うものです。
CMにいちゃもんつけているわけではないので、誤解のないようにお願いします。
チャレンジする人たちはまず目標を掲げ、それに対する戦略・計画を練るでしょう。その時に重要なのは、「やる気・熱い心」で目標を立て「冷静・客観的な目」でどのようなリスクがありそれをどう回避するか(リスクヘッジ)を考えることです。
私たちが事業再生に入る際、新規事業やこれまでの改善案を提出してもらいますが、そこに詳細で明確なリスクが記載されていることはあまりありません。
また仮にリスクが書いてあっても、それをどのように回避・対応するのかまで記載されていることはほぼありません。
重要なのは、プラス面とマイナス面を両方洗い出し、それを比較し、どのプラスを伸ばせばどのマイナスを消せるか/リカバーできるか、前もってシミュレーションしておくことです。それにより成功する確率も大きくなります。
問題が起きた後の対処療法では、中小企業には致命傷になることも多々あります。
ビジネスにおいて「やる気満々の熱い気持ち」は最も重要な成功要素の一つです。そして「熱い気持ちの中の冷静さ」も成功のための不可欠な要素です。
チャレンジャーの皆さん、あなたの心の中に「熱」「冷」両方ありますか?
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