18.11.06
4Pと4C・・・お客様目線で考えるマーケティング
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先日、企業がマーケティングを行う際に利用する4P分析 をお伝えしました。
これは企業目線で「マーケティングをどのようにすればいいのか」を簡潔に4つにまとめた、とても分かりやすいフレームです。
ただ、現代は消費者・お客様目線で商品を開発したり、提供することも非常に多くなっています。よく言われる「ニーズ」「ウォンツ」「デマンド」に対応していく必要があります。(ニーズとウォンツ、デマンドの違いは後日また取り上げます。)
この「顧客目線」でマーケティングを行うには4C分析を行います。これは前述の4P分析と合わせて覚え、利用するととても役立ちます。対で覚えておきましょう。
■ Product (製品・サービス) ⇔ Customer Value (お客様にとっての価値)
プロダクトアウトではなくマーケットインで製品やサービスを開発・提供します。お客様のニーズ・ウォンツ・デマンドを満たしているのか、それがお客様にとって購入・利用するだけの価値があるのか、を検討します。
■ Price (価格) ⇔ Customer Cost (お客様が負担するコスト)
お客様が負担するコストと書くと「値段」だけと捉えがちですが、例えば車を例に挙げると「維持費」「燃料費」「税金」「リサイクル料」など、その製品を購入することで発生しうるすべての費用を指します。
最近はそれらの費用すべてを含めた「カーリース」の仕組みが開発され、かなりの伸びを見せています。これはお客様にとってのコストの問題に着目し、解決させた良い例ですね。
■ Place (流通) ⇔ Convenience (購入・利用する際の利便性)
一般的には「出来るだけ簡単に手に入れたい」「面倒な手続きは避けたい」はずです。オンラインショップの様に自宅に届く利便性を売りにした企業は急成長しました。
また、定価販売であっても近くにあって便利で伸び続けるコンビニエンスストアも良い例です。
■ Promotion (プロモーション) ⇔ Communication (コミュニケーション)
一方的にPRを行うのではなく、お客様に納得頂けるようなPRが行われます。「これを作りました。買って下さい。」ではなく「これを使うことはお客様にこんな利点があります。お試しで使ってみて下さい。」など。
試供品を無料や安価で提供し、お客様とお電話で話して感想やニーズ・ウォンツをお伺いする、など双方向のやり取りを意識します。アンケート用紙やお礼状などもこのCommunicationの一つです。
一部では「4Pはもう古い、いまは4Cだ」や「もう4Cも古い」という表現も見かけます。
ただ、最先端のビジネスを突っ走っている人達以外には4Pも4Cも両方とも必要な知識です。
自分たちがプロダクトアウトなのかマーケットインなのかでも違いますし、そもそも完全にどちらかに割り切れる企業はそう多くないと思われます。
また仮に「4P、4Cが古い」としても、これらの土台があるから新しい戦略が出てきます。しっかり押さえておきましょう。
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