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トップラインとボトムライン ・・・ ビジネスパーソンが理解すべきこと

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*18.10.30 当社HPブログに投稿した「トップラインとボトムライン」に非常に多くのアクセスを頂いておりますので、その内容を基にもう少しわかりやすく補足・追記した内容を再掲載します。



トップラインとボトムライン、この言葉をご存知ですか?ある程度経験を積んだビジネスパーソンであれば皆さんご存知でしょう。この二つの言葉はあらゆるビジネスにおいて重要な、理解必須の内容です。

ご存知ない方への説明や復習の意味も込めて簡単に解説すると、会社の成績表の一つとされる「損益計算書(P/L)」において


■ 一番上の行・項目が「売上高」・・・トップライン

■ 一番下の行・項目が「当期純利益」・・・ボトムライン


損益計算書(P/L)とは、ある期間を通しての売上合計からいろんな出納を計算し、最終的にいくら利益が出たか、を表にしたものです。ちなみにラインとは行のことで、トップラインは最上段の行、ボトムラインは最下部の行、ということです。

トップラインの「売上高」は、会社の商品やサービスを売り上げた合計の金額が記載されています。この部分は皆さんがよく意識されている部分です。また、まずはこの部分を大きくしていくこと(売り上げを上げていくこと)が最重要課題となります。

ボトムラインの「当期純利益」は、仕入費用や原材料費、人件費、税金などとにかくいろんな支払いや、商売以外での収入(銀行の利子等)をプラスマイナスして、最終的に残った金額が記載されています。最終的に会社にはいくらお金が残ったのか、それが記載してある部分になります。


ビジネスを行う上で、基本はこのトップラインに載せたい数字を達成するのが一つの目標・目安となり、日々この数字を目指して頑張っていらっしゃると思います。まず何をするにしても、お客様や取引先からお金が入ってこなければ新たな事業展開は出来ませんし、また人件費や各種費用の支払いも出来ません。まずはトップラインを考慮した数字を目標に置くこと自体は、特に問題ありません。

ただ「トップラインだけ」を意識してビジネスを行うことが許されるのは、定額販売のみで割引を一切行っていない商品やサービスを毎月決まったお客様にルート営業で売っていて、決してその売り上げが減ることがない場合のみです。既存のお客様が減ることはなく、仮に新たにお客様が増えればその分利益が増える、という状態であればトップラインだけ気にしておいても大丈夫です。十分な利益が出ることを計算して定価を決めてあり、その定価が揺るぐことはなく、また営業もルートが決まっており毎月ほぼ決まった営業経費で収まるケースです。

これに対し、通常のビジネスパーソンはお客様に対し商品やサービスを割引して販売する場合、最終的にボトムラインにいくら残るのか、必ず意識しながらビジネスを行う必要があります。



a) 定価100万の商品を定価販売した場合、かかる経費を引くと、ボトムラインには 40万残る(仮定)。

b) 同じ商品を20万割引して80万で販売した場合、かかる経費は同じなので、単に利益が減りボトムラインには20万残る。

c) 同じ商品を40万割引して60万で販売した場合、かかる経費は同じなので、単に利益がすべて無くなりボトムラインは0となる。



仮に「売上目標 4,800万」で a,b,c ともトップラインの数値を達成したとします。



a) 48件販売して、ボトムライン 1,920万

b) 60件販売して、ボトムライン 1,200万

c) 80件販売して、ボトムライン 0円



極端な例ですが、トップラインを目標にしその数字だけを追いかけていると「目標を達成する為に割引をしてでも販売をする」動きになり、仮に目標は達成したとしてもボトムラインには何も残らず、上記のような大きな差が出ます。金額的には同じトップライン/目標値を追いかけても、余計に多くの件数を抱え、余計に忙しくなり、それでも会社には何も残せない、という散々な結果です。

この為、売上全般に関係する部署・スタッフは、常にこの「会社にいくら残るのか」というボトムラインも意識する必要があります。この会社に残るお金が、次の年以降ESやCS改善、設備投資や給与Upにつながっていきます。毎年ボトムラインが0では給料はずっと上がりません。

ビジネスパーソンになりたての若い人たちや社会人の経験値的にまだよくわからない方は、上記の説明をある程度理解しつつ、「安易に割引をすると利益が減るので、本当にその割引が必要なのかもう一度考える」癖をつけましょう。


コンサル先でお勧めの会計本をよく聞かれます。全く最初の段階の方には、税理士の友人らからお勧めして貰ったこれらの本(写真の単行本)を勧めています。


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ビジネスは「売上を達成すること」だけではなく「利益を出すこと」が最終目標です。それが新たな事業や自分たちの給料Upに繋がっていきます。真剣にビジネスをやっている人たちは、トップラインとボトムラインを常に意識しましょう。


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