18.11.27
マーケティングファネル・・・リード(見込み客)に興味を持たせ顧客にする
記事一覧»
タイトルと図を見て「なんだこりゃ、難しそうだな」と思った方、少しお待ち下さい。成り立ち上、マーケティング用語は英語や難解なものが多いのですが、今回の内容はそこまで難しくありません。そしてぜひ理解して欲しい内容です。
まず用語の説明ですが、ファネルとは「ろうと(漏斗)」のことです。広く口が開いたところから入れ、下の小さな口から出てくるあの漏斗です。また、リードとは「見込み客」のことです。
マーケティングファネルとはお客様が自社の商品やサービスを「知り」→「興味を持ち」→「購入・利用してくれる」までの流れと、その時のリード数(層)を表したものです。
「自社の製品・サービスを知っている層(上記図:TOFU トーフ)」から「興味を持ち、自分たちで検索したり検討している層(MOFU モーフ)」、そして「実際に購入しよう・利用しようと動く層(BOFU ボーフ) 」から成り、徐々にその対象となるリードは減っていきます。しかしどんどん「興味をお持ちのお客様」に絞られていく為、「ご購入・ご利用頂ける確率」は上がっていきます。
では、なぜ3段階に分けるのでしょうか?それはファネル毎にアプローチの仕方や営業の仕方が異なってくる為です。以前コラムで取り上げた「AIDMA」や「AISAS」とも似ていますし、関連しています。
あるホテルのバンケットセールス施策を例に挙げてみます。
■TOFU:ホテルやバンケット全体の紹介。知って貰う段階。営業スタッフの名前や写真を紹介して、少しでもホテルへの「気分的な敷居の高さ」を低くしてもらう。
■MOFU:TOFUへのアプローチ材料に加え、「興味を持って頂いている方々への特典」を付け、優待感・優越感・特別感を感じて頂く。
■BOFU:個別に訪問し、その方々に合ったパーティ内容のご提案を行う。またその会社オリジナルのチラシ作成も行い、全部署に配って頂く。
簡単に書きましたが、この様に各ファネル毎に違ったアプローチをかけています。また以前私がコンサルを担当した新規オープンレストランの地元PR展開では、次の様な施策を行いました。
■TOFU:ポスティングや駅前チラシ配り等では、お店の基本情報や地図、オープン特価等を掲載。また電話問い合わせしてくれた方には特典あり、等も記載。
■MOFU:興味を持って問い合わせを頂いた方や自社HPを見てご予約頂けた方には、ビール一杯無料サービスや特別割引等を伝え、ご来店を促す。
■BOFU:リピーター様になって頂けるような特典をお渡し(これは今回は内緒です)
上記簡単に書きましたが、この様に各ファネルに合わせたマーケティングを用意すると費用対効果も大きくなります。このような流れや手法を「リードナーチャリング」と言います。簡単に言えば見込み客の育成ですが、このワードに関してはまた別の機会に。
このファネルと合わせて、以前取り上げた「カスタマージャーニー(マップ)」を作成したり、このファネルの検討過程でSQL/MQLを見出したりします。SQL(Sales Qualified Lead)MQL(Marketing Qualified Lead)もまた別の機会に取り上げます。
少々難しい内容に思われるかもしれません。この全貌を完璧に理解するのは、まずはマネージャークラスで大丈夫です。経験豊かな方であれば、専門用語や図はご存じなくても、経験上ご理解頂ける部分は多いと思います。
若手スタッフや一般営業スタッフはマネージャーと相談し、自分が攻める/担当するファネルはどこにするか?や、どこが自分が一番成果を出せるか(単純に言えばBOFU層ですが)をきちんと把握してそれに合わせた提案・ツール準備をするように気を付けましょう。
たまに商品やサービスの営業や説明時に、「そんなのはもうわかっている」とお客様に言われる人がいます。それはこの対象ファネルが既にずれています。お客様のファネルを事前に把握して、無駄のないわかりやすい、そしてお客様が求めている情報をお伝え出来るようにしましょう。
CATEGORY
WRITER
Director