19.04.20
タスク管理 ・・・ 仕事に追われている人ほど出来ていない
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以前のコラムでも数回取り上げた内容ですが、急にアクセスが増えてきましたので、新年度に当たり新社会人の方々に伝えたいことや、また改めて私たちの仕事スタイルを見直す為に再度加筆・修正して掲載します。
タスク管理というと、やらなくてはいけないことをまとめて忘れずにやる、と思われています。もちろんそれも正解ですが、タスク管理で最も重要な点はそこではありません。
タスク管理でもっとも重要な点・目的は「忘れない為にタスクを管理する」ことではなく「そのタスクをする時まで、そのタスクは忘れる」ことです。
タスクで頭がいっぱいになって「次は○○をやらなくてはいけない」「このあとにやることは何だっけ?」等と気になって作業効率を落とすのではなく、頭は常に空っぽでフル回転、時々タスクリストを見て次のタスクを思い出す、これが有効なタスク管理です。
一部のスーパーな人々を除いて、ごく一般的な私たちはすべてのタスクを常に忘れず覚えておくこと、これはまず不可能です。
仕事が回らない人、忘れている人、抜けている人に効果的なタスク管理方法をまとめます。自分に合う、合わないはありますが、試してみる価値はあります。
■ やるべきことが発生したらすぐタスクに落とし込む
お客様に電話する、返信する、書面を作成する等、小さなタスクでも発生した段階でタスクに落とします。それを対応する日時も記載します。
ノートやタスクリスト等手書きでも大丈夫ですが、スマホアプリであればタスクを優先順位に並べ替えたり、翌日以降に回せるタスクは移動が簡単だったり便利です。またアプリではアラーム設定も出来、忘れ防止にも効果があります。
ここで気を付けたいことは、一つのタスクを完了した時にその次のタスクが発生していないかまで気を配ることです。「Aさんに○○の仕事を依頼する」というタスクを完了した後には「Aさんの○○の完了を確認する」というタスクが新たに発生します。その新たなタスクも忘れずに落とし込みましょう。
余談ですが、ビジネスにおいて「○○に依頼した」というのはプロセスであって、その依頼が完了したかまで確認することがビジネスです。
■ 一日数回、タスク管理を見る時間を決める
まずその日の仕事が始まる時に必ずその日のタスクを確認し、優先順位を決めます。仕事中は随時確認するのがベストですが、忘れがちの方は例えば食事や休憩時に確認する等、自分でルーチン化します。
■ 隙間時間で出来ることを前もって把握しておく
自分の仕事力に合わせて、3分/5分/10分 など隙間時間で出来る項目を前もって把握しておきます。資料画像の様に前もって一覧にまとめておくのも効果的です。
隙間時間が発生した時に本日のタスクの中から出来そうなことを思い出し、対応することが出来ます。
■ 週の初め等、1週間分のタスクを棚卸・仕分ける
次の休み迄など一定期間分のタスクを棚卸します。例えば月曜~金曜が仕事の方は日曜夜か月曜朝にその週のタスクを四分割に分けます。
基本的には「重要で急ぎなこと」「重要だが急ぎではないこと」「重要ではないが急ぎなこと」「重要でも急ぎでもないけどやること」にわけます。
重要で急ぎなことは、近々に迫っている仕事やイベントに関するタスクで、すぐに取り掛からないといけないことです。
重要だが急ぎではないことは、人生の目標や将来かなえたい夢に必要なアクションなどで、やらなくてはいけない重要度は高いが近々の仕事に比べたら緊急性は低い内容になります。
重要ではないが急ぎなことは、例えば社内での経費処理や提出書類など、ビジネスにおいての重要度は低めだが期日が決まっているものがあてはまります。
重要でも急ぎでもないことは、買いたい本や読みたい本があってそれを忘れずに購入する、などです。
自分の頭の中をいかに空っぽにするか、それがタスク管理です。仕事に追われている人や時間が足りないと言っている人のほとんどはこのタスク管理が出来ていません。
極端な話をすれば、世界中には自分達とは比べ物にならない仕事量をこなしていながらプライベートも充実させている人はたくさんいます。
「仕事ややることが多すぎて追い付かない」のではなく、その状況を創り出しているのは自分自身かもしれません。
一度落ち着いてタスク管理の方法を見直してみましょう。
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