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「常識」がない人 ・・・ 私たちが目指すべき姿

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いろんな現場で「それ、常識だろ」や「そんなことも知らないの?」などの言葉を聞くことがあります。


教育上あえて「この仕事ではそれは常識だぞ」と伝えて新人に知識を叩き込む場合もありますが、今日はそれを除いた「常識だぞ」の発言を取り上げます。



もし皆さんが周りの人に「それ、常識だぞ」「知ってて当たり前」「当然知っているはず」などの発言をしたり、感情を抱いたりしたとします。また「そんなことも知らないの?」と呆れたとします。


さて、皆さんはその「常識」を生まれた時から知っていましたか?誰にも教わらず、自然と身に付けていましたか?


この「常識」「知ってて当然」という状況になる前は、皆さんにも知らなかった状態、常識がない時期があったはずです。


それを私たちは忘れてしまい、新人やその分野に詳しくない人たちに対して「そんなことも知らないの?」と鼻で笑う人さえいます。



事業再生や自己改善を行うとき、この「常識」という概念が非常に邪魔になることが多くあります。同じホスピタリティ業界でも、国や地域、また対象にするお客様層によっても「常識」が異なります。


その為、凝り固まった常識で物事を改善しようとしても自分たちの狭い範囲でしか物事を考えられず、よく言われるように「自分たちの殻を破れない」状態に陥ります。


常に「自分の常識は本当に常識なのか」「他にもっと役立つ常識があるのではないか」と、自分の常識を疑うことが必要です。

コンサルタントとして物事を考えている最中に「これは常識」という認識が生まれたらすぐ調べなおします。まず、いまでもそれが常識なのか、そして新たな常識やそれに代わる新たな情報はないか、さらには自分たちで考えて置き換えられるものはないか、等です。



私たちは自分たちが生きてきた範囲だけで常識を得ており、少し外れた世界や業界の常識は全く知りません。その為、深く考えず常識という概念で片付けてしまうと、他の人や業界からみたら全く非常識のもの・ことも多くあります。


そこには新たな進歩や成長、進化はなく、常識という概念の中だけで終わってしまいます。



そのような意味で、私たちが目指すべき姿は「常識」がない人です。無礼な人に使われる「あの人は常識のない人ね」ではなく、「常識という概念」がない人です。


社会人になったころはいろんなことが新鮮ですべてを吸収しようとしていたはずですが、いまはそれが常識の情報として鎮座し、新たな情報と取り換えようとしない人も多くいます。



「常識」がない人、そんな人を目指し自分自身の常識を疑って一度消し去ってみませんか?




写真:Pixabay · 魅力的なフリー画像 https://pixabay.com/

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