19.01.15
GROWモデル ・・・ 目標達成する為の思考モデル
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前回のコラム「タックマンモデル」では、新たな集まりや集団がどのようにチームに育っていくか、を取り上げました。
そのチームでリーダーやマネージャーになる人は、個人の能力や目標管理を行う必要が出てきます。よく行われる個人面談や個人の目標管理設定シートなどがこれに当たります。
ではどのようにその会話や設定を行っていけばよいのでしょうか。これは相手により様々なパターンがあるため、特にまだ経験の浅いリーダーには難しい業務の一つでしょう。
ここで一つ参考にして頂きたい「GROW」というコーチングモデルがあります。成長という意味を持つGROWですが、このコーチングモデルは「目標達成のために、部下やスタッフをどのように指導すればいいのか」「なにを話せばいいのか」「自分自身の目標をどう管理すればいいのか」「プロセスの再確認」などに役立ちます。
GROWに当てはまるものを順にみていきましょう。Rだけは2つあります。
■ Goal(目標設定)
まず目指す到達点、あるべき姿、なりたい自分など最終的な着地点を明確にします。この目標に対してどう動いていくか、がこのGROWモデルで見えてきます。目標設定に関しては最重要ポイントになりますので、以前取り上げた「SMARTの法則」を参考に、より具体的になるよう心掛けてください。
■ Reality(現状把握)
Goalが決まったらまず自分の現状を正確に把握しましょう。Goalと自分の差、その間はどんな道や障害があるのかを出来るだけ洗い出しましょう。
■ Resource(資源の発見)
目標と現状の間を解決していくために使えそうな「資源」を見つけていきます。例えば、このスキルは○○さんに教えて貰おうという「人」、あのテキストを購入しようという「金」、休日はスキルアップにあてようという「時間」、必要な品はあの店で借りようという「物」など、リストアップしてみましょう。
■ Options(選択肢の創出)
Goalへの道筋や効果が出そうな方法をいくつか考えてみます。例えば「学校にいくか/先輩に学ぶか/独学するか 」や「本を買うか/図書館で借りるか/ネットで調べるか」など、出来るだけ多くの選択肢を出してみましょう。それにより「やらされている感」ではなく「自分で考え、選んで実行する感」が生まれてきます。
■ Will(意思確認)
これまでの内容を基に、本人の意思を確認したり、Goalへのプロセスが腹落ちしているか共有したり、また最初の一歩への背中を押したり出来ます。また自分自身の「やるぞ!」というスタートラインにもなります。
この様な内容を頭に入れておくと、部下やスタッフへの面談や指導、コーチングはわかりやすく話を進めることが出来ます。また自分のGoal設定や日々の見直しにも利用出来ます。
実際に部下やスタッフと話をしていると、この順番に進まないことはよくあります。本人にいろいろ考えさせることが最も重要なことであり、順番にはあまり囚われないようにしましょう。最終的にGROWの各項目がきちんと把握されていればいいかと思います。
私たちが紹介しているマーケティングのスキルやフレームワークはあくまでツールであり、そのツールの使用が目的ではありません。結果を出すことが目的です。皆さんの環境に合わせて、ツールを自由自在に使いこなせるよう意識しましょう。
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