18.10.10
身だしなみ・・・あなたのお客様に合っていますか
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皆さんは「身だしなみ」に興味がありますか?
こう聞くと「○○というブランドが好きです」「赤色が好きです」や「ファッションには興味がないです」「お金がないから洋服は買いません」という答えが返ってきます。
「身だしなみ」は「おしゃれ」とは違います。
上記の回答は「おしゃれ」に対しての答えになります。自分をどう着飾るか、どのようにしてより良く見せるか、がメインになります。
それに対し「身だしなみ」は、相手の方や周りの方、お客様に「清潔感を感じさせる」ことであり、大前提として「不快感を与えない」ことです。
見た目だけではなく、体臭や口臭なども含みます。夏の営業回り後や、仕事の後に靴を脱ぐ時、等は特に注意が必要ですね。
あるホテルにコンサルに行った際、そこはみんな制服だったのですが「自分の服ではない」という意識があり、汚れたり裾が破れたまま接客をしていました。
「身だしなみ」に全く意識が行っていない状態です。接客業としてあり得ません。しかし本人たちはそれに慣れており、違和感を感じていませんでした。
それでまず制服を廃止し、男女とも自前のスーツと規定しました。さすがに仲居さん達は着物のままでしたが、これを機に新たな柄の新品に一新しました。
正直なところ、現場からは大反対が出て「スーツ買ってくれるのですか?」とも言われました。「スーツ買ってもらうビジネスマンはいない」と返答しましたが。
* 経営改善の面では制服にかかる経費が無くなったので、経営者は喜んでいました。
「自分のスーツ」にしたところ「自分のもの」だからか、汚れやシワを気にする人が増え、目に見えて急激に清潔感がアップしました。
この地域のホテル組合では「ここ数か月で○○ホテルは急に雰囲気が明るくなった」と評判になり、お客様からは接客や清潔感のネット評価が大幅にアップしました。
身だしなみは接客業にとっては必要不可欠な意識です。TPOや自分の立場に合わせて、周りの方に不快感を与えないことを大前提に考えてみましょう。
私の例で恐縮ですが、今の立場は毎日外出してたくさんのお客様に会うので、夏用と冬用それぞれ一週間分7着ずつスーツを日替わりにし、ネクタイは120本ほどを4か月以内で被らないように管理して締めています。
これは「あの人はいつも同じ格好をしている」と思われたくないことが一番大きな理由です。会うたびに同じスーツ、ネクタイの人はどうしても清潔感に欠けて見えます。
ただ、総支配人や現場マネージャーをしていた時は「黒か紺のスーツ」「白シャツ」「落ち着いた色合いのネクタイ」のみをローテーションしていました。
ホテル内ではお客様が主役です。自分が目立つのは避けるべきと考えての身だしなみです。またある程度同じ印象を与えることで「このホテルの変わらない安心感」を感じてもらう目的もありました。
この「変わらない安心感」を演出するのも制服着用の目的の一つです。
立場が変わったときには身だしなみも変える。それが本当の身だしなみだと私は思います。
だいぶ偉そうに述べましたが私自身「今日の服装は失敗しているな・・・」と猛省することも多々ありますので、今回は自省も込めてコラムにまとめました。
写真:Pixabay · 魅力的なフリー画像 https://pixabay.com/
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