18.10.05
食中毒・・・リスクヘッジに真剣に取り組みましょう
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毎年多くの食中毒ニュースを見かけます。。食中毒はホテル・旅館・飲食店にとっては最悪なリスクの一つであり、今後のご予約キャンセルはもちろん、風評被害等目に見えない被害も広がっていきます。
よく言われるように「起こってからでは遅い!」。再度自社の食中毒対策やノロ対策を見直してみましょう。
普段から気を付けることはやはり「手洗い」「うがい」「マスク着用」です。小さい頃から親や学校の先生から言われていたこと、これを徹底することです。
コンサル先ではみなさん「やっているよ」と答えられますが、実はやっている様で十分にはやっていません。少しでも厨房外やフード提供エリア外に出たら必ず徹底して手洗いを行いましょう。
ほんの少しの菌がついているだけで、その菌は予想以上の速度で増殖していきます。例えば、腸炎ビブリオは1個の菌が発病菌数の目安である10,000個まで分裂・増殖するのにかかる時間は2時間前後です。
ノロウイルスや病原大腸菌は10個~、ボツリヌス菌は3個~発症します。目に見えない菌やウイルスは徹底して除去しましょう。
ちなみに、ウイルスと菌は別物です。たまに菌のことを英語でウイルスと勘違いされている方がいらっしゃいます。違いがわからない方は調べてみましょう。
私たちは普段「手ピカジェル プラス」を小分けしたボトルと、除菌ではなく「消毒シート」を使っています。手洗いだけでは十分なリスクヘッジが出来ない為です。
よく「神経質だねぇ」と笑われることもありますが、食中毒に対するリスクヘッジに「やりすぎ」はありません。
以前、従業員を起因とした食中毒が広まったホテルがありましたが、3日間の営業停止でその後のキャンセルも含め約3,000万の実害が出ました。(風評被害などは計算できず)
この責任、取れますか???
私が勤務していたホテル旅館専門のコンサルタント会社では、食中毒に対するリスクヘッジを指導する専門の部署がありました。食中毒に関する大学院を出た専門家が数人おり、毎月最低一度はお客様を訪問し、作業環境の指導や検食を行っていました。日々のケア指導だけではなく、ドライキッチンへの改装やISO22000対応など徹底していました。
私も時々同行させて貰い知識の吸収に努めていましたが、さすがに細かいところまですべてを理解するのは無理でした。
食中毒は気を付けていても起こるもの、そのリスクをどれだけ減らすか、この意識は非常に大切です。
ネット検索などでもいろいろ情報は出てきます。ぜひ一度腰を据えて取り組んで下さい。
大きなところでは HACCP (Hazard Analysis and Critical Control Point / ハサップ または ハセップ と読みます) の本を読んだり勉強したりするのもいいでしょう。写真は私の手元にある本ですが、だいぶ以前のものなので今まだあるかどうかわかりません。ただ、いろんな本が出ていると思います。
食中毒はみなさんが思っている数万倍怖いですよ。
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