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根拠のある「論理的正論」と自分の気持ちでしかない「感情論」の違い

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事業再生現場で、私たちから「正してほしいこと/改善してほしいこと」を伝えたりアドバイスすると、急に怒ったり機嫌が悪くなる人がいます。またそのアドバイスに対して何かしら反論・異論を唱えてくる人もいます。


その時、その人が「きちんとしたバックグラウンドがある正論を言っているのか」「感情論で言っているのか」を見分けることは非常に重要です。



相手の方が正論を言っている場合、それは私たちにとっては現場を知るいい機会になり、また改善ポイントを教えてもらっていることにもなります。


事業再生を担当するコンサルタントという肩書は、それまで現場で頑張ってきた役職者にとっては自分たちの仕事を否定しにきた「敵/ライバル」に映ることも多く、それは理解できます。


私たちも、何らかの対抗意識を持たれることは前提として認識しています。私たちが何か言うこと/アドバイスすることに対しての反論は想定内です。


それがお互いに切磋琢磨できる「正論」と「正論」のぶつかり合いであれば、事業再生の現場では非常に有効な論点になります。



一方、たんに悔しいという思いだけで反論、というよりも逆ギレに近い「根拠のない感情論」を言ってこられる方もよくいらっしゃいます。この「根拠のない感情論」は特に何も生み出しません。



では、「正論」と「感情論」をどのように見分けるのか。それは相手の方に「その根拠は?」と尋ねるだけでほぼわかります。正論の方はきちんと根拠や論点を説明できます。しかし感情論の方は「前からそうだった」「そういう伝統だ」「いつもそうやっていた」という、きちんと説明できない内容を主張されます。


もちろん、口下手や表現が苦手な方もいらっしゃいますので、そこは個人の特性も考慮しなければなりませんが、ここを一つの基準に見分けています。



さて、今回私たちがこのことを取り上げたのは、実は「私たち自身は正論を言っているのか/これは感情論なのか」を自分で判断するためです。


上記の例を見て「そうだろうね」「わかっている」と思った方も多いでしょう。あえてこちらが判断する立場の文章で書きましたが、本当に伝えたいのは「自分はどうか?」です。



ビジネスをしている時、ライバル意識や敵対意識というのは多少なりとも出てきてしまいます。その時に上記の内容を思い出して下さい。


自分が言っていることは論理的に「正論」なのか、単なる自分の気分的な高まりでの「感情論」なのか・・・ 約6秒の深呼吸をしながら、発言する前に考えましょう。



感情論で何かを変えようとしても、ほぼ不可能です。

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