19.02.18
コア・コンピタンス ・・・ SWOT分析を使い、自社の強みを見極めて強化する
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皆さんは、自社または担当している部署のコンピタンス(Competence:能力、力量)を答えることができますか?ケイパビリティ(Capability)と同意語で使われることもあります。
その2つの単語は用途が異なるのですが今回はそれは置いておき、コンピタンスについて考えていきます。
コンピタンスとはわかりやすく言えば「自社の持つ強さ、優位性」と考えて下さい。そのうえで、この「コア・コンピタンス」とは何かを引用します。
■■■ Wikipedia 引用 ■■■
コア・コンピタンス (Core competence)とは、ある企業の活動分野において「競合他社を圧倒的に上まわるレベルの能力」「競合他社に真似できない核となる能力」の事を指す。
ゲイリー・ハメルとプラハラードがハーバード・ビジネス・レビュー Vol.68(1990年)へ共同で寄稿した「The Core Competence of the Corporation」の中で登場し、その後広められた概念である。「顧客に特定の利益をもたらす技術、スキル、ノウハウの集合である」と説明されている。
■■■ Wikipedia 引用終 ■■■
自社の強みであるコンピタンスの中でも、特に核(Core コア)となるものをコア・コンピタンスと位置づけ、それが自社の大きな強みとなり、マーケットでの競争を勝ち抜ける武器となります。
では、自社のコア・コンピタンスはいったい何なのか ・・・ これは以前取り上げたSWOT分析のフレームワークを使って、自社の強みと弱みを洗い出してみます。(このSWOT分析の仕方は以前取り上げていますので割愛します。)
ここで出した結果を基に、自社のS(Strengths)やO(Opportunities)に着目し、そこにある強み(コンピタンス)から特に核になるもの(コア・コンピタンス)を見極めます。
重要なのは、お客様やマーケット視線ではない自分勝手な目線で判断しないことです。
ゲイリー・ハメルとプラハラードが述べたコア・コンピタンスの条件は
■ 顧客に対し何らかの利益をもたらすことができる能力
■ 競合相手に真似されにくい能力
■ 複数の商品・マーケットに展開出来る能力
です。簡単に言えば、お客様に十分な利益や満足度を与えることができ、それは他社には真似できない内容であり、自社内ではいろんな商品やサービスに応用していけるもの、です。
またさらに細かく分けると、
■ 模倣可能性(Imitability)・・・ 他社に真似されにくいものか
■ 移動可能性(Transferability)・・・ いろんな物やサービス、分野に幅広く応用できるか
■ 代替可能性(Substitutability)・・・ それに代わるものがでてこないか
■ 希少性(Scarcity)・・・ 他社に類するものがないか、珍しいもの・ことか
■ 耐久性(Durability)・・・ 持続できるか、継続できるか
このような点から自社の強みをチェックしていきます。
これが「コア・コンピタンス」の考え方になります。この内容を見て「うちの会社にはこんな条件を満たすものやサービスはない」と思われる方も多いと思います。
もちろん、このすべてを満たす「コア・コンピタンス」があれば言うことありませんが、できるだけ多くの項目を満たした自社なりの「コア・コンピタンス」を見出しましょう。
全国的なマーケットではなく自社の商圏・マーケットだけに絞って考えた場合、この「コア・コンピタンス」は見出しやすくなります。
いろんなマーケティングの本やサイトでは、具体例として大企業の全世界規模/全国規模の話が取り上げられています。このコア・コンピタンスも大企業などに必須として取り上げられることがほとんどです。
それだけをみると、マーケティングは大企業のものであり中小企業にはあまり関係ないと思われる方も多くいらっしゃいます。
そうではなく、自社のエリア規模に合わせた視点にダウンサイジングしてマーケティングを行うと、今まで見えていなかったマーケットや手法が見えてきます。
その場合、上記に記載してある「コア・コンピタンス」のすべてを満たしていない場合もあるでしょうが、大切なことはこんないろんな手法を自分のマーケットや会社に応用し、そのエリアに合った結果を出すことです。
経営者やマネージャが自社/自部署の【コア・コンピタンス】をしっかりと把握しておくこと、これが競争に勝ち抜ける戦略を立てる一つの重要な要素です。
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