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キャッシュフロー ・・・ わからない人への基礎の基礎

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以前も取り上げた内容ですが最近も質問が出ましたので、今回「キャッシュフローという言葉は聞くが、実はよくわからない」という方に向けて、「基礎の基礎」の部分を取り上げます。



キャッシュフローとは「現金(キャッシュ)そのもの・インやアウトなど現金の流れ」を指す言葉です。ビジネスなので当たり前だ、と思われるでしょう。それではなぜ「キャッシュフロー計算書」や「キャッシュフロー経営」などの書籍が大量に出ているのでしょうか?


それは損益計算書(P/L)などの数字だけを見ていると、大きな落とし穴に出くわすことも多々あるからです。



一番わかりやすいのは「黒字倒産」です。聞いたことはあっても、「黒字なのに倒産とは?」とあまり理解できていない方も多いようです。


ビジネスでは、商品やサービス・対応に対してお客様から対価が支払われます。現金だけでなく、クレジットカードや電子マネー、また B to B のような会社対会社の取引では請求書での後日払いも一般的です。


現金でお支払いの場合は手元にお金が残りますが、それ以外のお支払い方法ではすぐには現金が入りません。「売り上げ」「販売実績」はあっても「現金」がない状態です。


極端な場合、今日の売り上げは30万円・レジに入った現金は6,000円などもあり得ます。



ここまで「自社がお客様に対して販売する場合の売上金の流れ」を取り上げましたが、ここからは「自社が取引先やビジネスパートナーに支払う場合の流れ」を取り上げます。


料理材料や仕入れたもの、光熱費、スタッフの給料など自社が支払うものは多岐に渡ります


ある程度余裕のある請求書が届く場合もありますが、基本的には期日が決まったものになり、延期は不可です。


その期日が来た時、手元に現金(キャッシュ)がなかったらどうなるでしょう?当然ながら支払いができません。


帳簿上の売り上げは十分にあったとしても、クレジットカードや電子マネー、請求支払いの場合は、その分の現金が入ってくるまでは単なる「売り上げの数字」でしかなく、手元に現金はありません。


各種支払いは出来ない状況であり、仕入れ先からの取引停止や電気・ガス・水道の停止、スタッフの退職など次々に問題が発生し始めます。


帳簿だけを見ていると売り上げ順調、十分な利益も出ている、しかし入金・出金のずれがあるため支払いができない、という状況に陥ることもあります。


これが黒字倒産の一例です。



キャッシュフローが重要視されるのはもっといろいろな面がありますが、わかりやすい例・基礎の基礎としてまずこの例を覚えておきましょう。




写真:無料写真素材 写真AC https://www.photo-ac.com/


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