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「顧客総入替」「一日二毛作」 ・・・ バンケット改善時の合言葉

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 法人営業MGRとして、あるホテルさんのバンケ売上改善を行った際、スタッフとの共通認識で二つの合言葉を用意しました。それが「顧客総入替」「一日二毛作」です。

 そのホテルは大きなバンケが3つありましたが、平均単価が3,000円台後半という業界常識では考えられない状況でした。元々は自治体系で、それが一般企業&リブランドした流れです。良くも悪くも自治体時代の顧客層を引き継いでいました。

 その立て直しに呼ばれたのですが、最初の数ヶ月はお客様から「宴会代がもっと高くなるなら、居酒屋使うよw」、と言われる始末でした。これではホテル宴会場としての立て直しはできません。

 そこで、スタッフ達には冒頭の2つの言葉を伝え、それを徹底して行うことにしました。

■既存顧客に拘っていると、価格帯も客層だけでなくマーケティングやブランディングなどの戦略も、そのレベルに引きずられてしまいます。そこで、「いまのお客様は一切考えなくてよい」と伝え、一から自社顧客を作り直すこととしました。スタッフたちからは猛反対を食らいましたが、視点を変えないと結果は変わりません。そこで「顧客総入替」と銘打って、徹底しました。

■それまでMICE系は多少ありましたが、日中のバンケは空いている日ばかりでした。「昼に宴会はない」という思い込みを捨て、「昼でも宴会してくれそうな人」たちをブレストし、いくつものプランが出来ました。そのうちの一つがこのプランです(使用OK)


 アイデアばれするので詳しくは書けませんが、高齢者や夜のお仕事の方など「昼のご宴会」ニーズをたくさん掘り起こせました。「一日二毛作」というとMICEが浮かびます。もちろんそれもありますが、二期作ではなく二毛作にしているのは、全く違った宴会を取ってこよう、という意図もあります。


 「顧客総入替」「一日二毛作」、この言葉を合言葉にバンケット改善を行ったところ、客単価は3,000円台後半 → 7,000前後まで上がりました。宴会件数は約17%減、対して売上・利益率はそれぞれ目標値+20%以上でした。件数が減ると現場には余裕ができ、さらによいサービスができていました。

 お宿やお店によって状況は様々ですので一概には言えません。ただこの「顧客総入替」「一日二毛作」が当てはまる企業さんはあるはずです。宜しければ視点の一つとしてお使い下さい。




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