19.03.26
ABC理論 ・・・ 受け取り方・考え方によって感情・結果は変わる
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ビジネスや日常生活において、その人の考え方で結果が変わってくる、ということはよく言われます。皆さんも聞いたことがあると思います。
この流れをまとめたものは「ABC理論」と呼ばれています。
なぜ、こんな「よく聞くこと」「言われること」を図に置き換えるのか。それはこの様な図式が頭に入っていると、物事に対して自分の考えが揺れ動く時、その考え方次第でその先の結果まで変わるという認識が働き、冷静な判断・選択ができるきっかけになるからです。
例えば、大きな失敗をしたとしましょう。その事実(A)は事実であり、変えることは出来ません。
その事実に対し、自分の考え方・受け止め方(B)次第でその後の流れは大きく変わります。
■「失敗してしまったが、確認したところその原因は〇と△だった。そこに今後は気を付けよう。そうすればもっと良い結果を出せる!」
・・・ このように考える/受け止める人の感情(C)はポジティブなやる気の溢れたものになります。
■「失敗してしまった。俺はダメなやつだなぁ。いつも失敗してしまう。どうしたらいいんだろう。」
・・・ この様な考えや受け止め方の人の感情(C)はネガティブな自己否定の落ち込んだものになります。
■「この失敗はきっと○〇のせいだ。」
・・・ この様になにか思い込んでしまう人は、その思い込みの内容に振り回されたり、余計な心労、無駄な心配をしたり、その思い込む内容によって様々な感情になります。
事実としてそこに存在していることはもう変わりません。それに対し、自分がどう受け止めるのか、どう考えるのかでその後の自分の感情(精神状態)は変わります。またそれによって起こる次のアクションも変わってきます。
勘違いしないでいただきたいのは「常にポジティブがいい」ということではありません。現実を受け止め切れずにポジティブ思考に走ってしまう人も多くいますが、それは無意味です。
事業再生の際にはいろんなことが起こります。またいろんな失敗、ダメなことに突き当たります。それに対してスタッフがどう考えているのか、でその後のやる気/落ち込みが決まってきます。
その考え方がどのようなものなのか、第三者の目線でアドバイスしたり反論したり(図D)してそれが思い込みではないのか、勘違いではないのか、を再度考えさせることもよくあります。その結果(D)がどうなったのかも検証しています。
事業再生や改善において「スタッフの考え方を変える」とよく言われますが、これはこのBの部分を変えて、その後のCへとつなげていくことです。
このABC理論は内容的には「そんなことはわかっている」ということでしょう。しかし実際に自分の気持ちが不安定なとき、この「考え方・受け止め方次第でこの後の感情やアクションが変わる」ということは頭から抜けています。
ABC理論の図はネット上にもいくつかあり、自分が理解しやすいものを頭に入れておくと、何かの事実に対処する時少しは冷静な選択ができる助けになります。
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