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Pros Cons リスト・・・良い点・悪い点をまとめ、整理して判断する

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新しいことを計画する時や今やっていることを見直すとき、「良い点」と「悪い点」を書き出してまとめることはよくあると思います。ただ、クライアントの会議に同席しても、「書き出して終わり」のことが非常に多いと感じています。書き出したものをどのように「整理する」のかを取り上げていきます。


Pros Cons リスト (プロコンリスト) という表はご存知ですか?

一見非常にシンプルな表です。そして使い方もシンプルです。pros and cons は「良い点と悪い点」「長所と短所」「賛否両論」などと訳されます。「メリットとデメリット」とも言えますね。Pros Cons リストの使い方例を挙げておきます。「レストランの料理提供方式を検討する」場合を考えて表にしてみました。(表記には、Pros & Cons、Pros/Cons 等、いくつかパターンがあります)


■ ブッフェ形式と定食形式で悩んだ場合は、この2つの項目を選択肢にします。それ以上ある場合はもちろん増やして構いません。

■ Pros (良い点) と Cons (悪い点) を書き出せるような表にします。今回は2×2のマトリックスが出来上がりました。

■ ブレスト (Brainstorming) ・・・ 簡単に言えば自由に何でも制限なく意見を出しあい、表にまとめていきます。


ここまではよくやることですが、この後


■ 出てきた意見に、影響度合いに応じて5段階評価を付けてみます。Prosは最も良いで5、Consは最も悪いで5です。悪い方はマイナスで表しても良いです。ここはご自分の感覚に合わせましょう。

■ それぞれ点数順に並べ替え、アップサイドリスク(得られるであろう利益)と ダウンサイドリスク(被るであろう損失)を比べます。

  • ここでのリスクという単語は「危険性」という意味ではなく「可能性」という意味で使われています。


■ たくさんの意見が出た場合、そのすべてを検証すると結論は出ません。点数の大きいものに絞って比較検討します。

■ 点数を合計して判断する方もいますが、この点数は大まかな目安の為、合計点数だけを指標にするのはお勧めしません。


たくさんの意見が出ると思います。そのすべてを気にして議論を進めると結果は出ません。話をしている途中で、点数が低いものが重要だと気付いたら点数を上げ、議論の土俵に上げます。逆にさほど重要じゃないなと気づいたら点数を下げ、議論の対象から外します。

このようにして、アップサイドリスクとダウンサイドリスクを洗い出し、それを比較し、最終的な意思決定を行います。よくやっているであろう「良い点」「悪い点」の洗い出しに少し工夫を凝らして、より良い結果を出せるようにしてみましょう。

自分の中で注意したいのは、単純に「Pros より Cons の方が大きいから、これはやめておこう」など、単純な数値比較をしないことです。この内容は、その時点~近々で考えてしまうことが多く、長期的視点が抜けていることがよくあります。項目として捉えすぎると、時間軸が抜けます。「いまやること」を精査する時はまだしも、長期的な内容をプロコンする場合は、表には表れにくい時間的な感覚も意識して下さい。(短期的にはCons 5でも長期的にはPros 5、など)

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